女経　村松梢風　昭和33年　箱　装幀挿画　棟方志功 年末の贈り物

戦前の溝口映画の原作となった『残菊物語』や、川島芳子に取材した小説『男装の麗人』などで知られる村松梢風の戦後の代表作。梢風は、祖父の築いた莫大な財を放蕩し尽くした後、文学の道に進み、大正期に上海に渡航し、租界文化のとりことなり、その体験を作品としている。本書は、随筆のかたちをとった私小説風の連作短篇小説。生涯を通して出会った女性たちの姿を、巧みの筆で描いている。章ごとに添えられた棟方志功の木版による扉絵もすばらしい。本書を原作として、昭和35年には、出演、京マチ子、若尾文子、山本富士子ほかで、三人の監督によるオムニバス映画が製作された。--------------------------------私は、男というものは女を不幸にするものだと思っている。ほんとうに女を幸福にする男があれば、それは例外だと思っている。（略）私は多年そういう信念のようなものを持って暮らして来ているが、ひとつは、私が過去において女を不幸にばかりおとしいれて来たために、自然とそういう哲学めいたものが生まれたのかも知れない。（「円満の女が必ずしも幸福ではない」より）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　自宅保管だったものです。函や天、地、小口にヤケ、シミがあります。裏表紙にシールを剥がしたあとがあります。書き込みや折り曲げは見当たりませんでした。写真でご確認いただきますようお願いいたします。ご質問があればコメント欄でお尋ね下さい。素人検品、リサイクル品であることをご理解いただけるとありがたいです。どうぞご検討ください。

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