「日本美術時計（株）」製　昭和レトロなゼンマイ式置時計（インテリア飾りに）

Ｎマークの入った「日本美術時計（株）」のゼンマイ式置時計、１４日巻きです。 四面ガラス、側面には飾り支柱、美術装飾は華美すぎずスッキリとした外観で、機構部品などに欠けは無いと思いますが動作せず、美術性や装飾性に富みインテリア飾としていたものです。 歯車で動くゼンマイ式時計には懐かしさを感じますが、服部時計店、精工舎、シチズンはもとより、東京時計、愛知時計、リズム時計などは耳にしますが、「日本美術時計」はどうでしょうか。 ネット情報では、同社は、昭和２１年に金属美術クロックの製造を開始、何回かの社名変更を経て、昭和３７年に「日本美術時計（株）」に、昭和６０年の社名変更以降、本来の金属加工製造より家具などの木工品製造に転身と紹介。 この社歴からも、出品の美術装飾性に富む外観と社名「日本美術時計」の一致が納得できます。 昭和レトロなビンテージ品で、汚れは否めませんが目立つものではありません。ガラス面や文字盤に傷はほぼなく、外観は比較的良好な状態です。 出品の置時計は稼働しませんが、特徴を２点①、②、現れている不具合２ヶ所③、④を以下に挙げます。 ①置時計の振り子直下には中心マークがありますが、時計下四隅の調節ねじで振り子先端と中心マークが一致するよう合わせると、振り子は調子外れなく振れ続けます。但し、時計本体が正常でなければ振れ続けることはありません。 ②振り子の両サイドの筒状容器には水銀が満たされ、水銀振り子時計とも。温度による時間誤差を補正する工夫のようです。温度上昇で振り子が熱膨張で伸び重心が下がり（周期が長くなり遅れる）、水銀柱も熱膨張した分重心が上がり、相殺されるといった理屈のようです。実際どうでしょうか。 ③ネジ巻きは付属しています。ゼンマイはある程度巻き上がっていますが、振り子を手動しても文字盤１２下の機構（ガンギ車）が前進せず秒を刻みません。なお、さらにゼンマイの巻き上げは断線の原因になりますので、巻き上げしない方がいいと思います。 ④背後のコイルは時報用ですが、打ち棒が打っても時報音はかすれ響きません。 大きさ重さはおよそ次の通りです。 高さ３０㌢、横幅１９㌢、奥行１３㌢／ 重さ４㌕／ 動作しませんが、インテリア飾りとしてお使いいただけると思います。修理により動き出すかも分かりません。修理は時計専門店にご相談下さい。

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